ユーロモニターの都市別外国人訪問者数ランキングから見えてくる富裕層インバウンドの重要性

国際的な調査会社ユーロモニターインターナショナルが、都市別外国人訪問者数ランキング2018版を発表した。本レポートによると、トップ5は、香港、バンコク、ロンドン、シンガポール、マカオ。トップ5のうち4都市がアジア勢という結果になった。

日本の最高順位は14位の東京。トップ100都市には、東京のほか、大阪、京都、千葉の3都市がランクインした。特に大阪は万博開催が決定したことで世界からの注目が集まったことも一因に、前年比17.0%増、5年前と比較して順位も113ランクアップの総合30位と大幅な上昇となった。ユーロモニターインターナショナルも、注目すべき世界の4都市のひとつに大阪を入れている。

一方、ユーロモニターインターナショナルは居住者や旅行者などが都市に集中することを受けて、オーバーツーリズムなどの都市への人口増加に伴う都市問題に対処する「スマートシティ戦略」が今後ますます重要になると指摘している。日本でもすでに京都のオーバーツーリズムが問題となっているが、大幅なランクアップとなった大阪や千葉(5年前と比較して157ランクアップ)でも同様の問題が今後起こる可能性がある。

国全体として様々な地域に旅行者が適正に分散されるような仕組み作りが今後必要になってくるかもしれない。また、都市レベルでも、富裕層インバウンドを本格的に推進し、流入する旅行者数の増加を抑えながら、観光収益を維持するなどの取り組みが重要になってくると考えられる。

 

当社では、欧米豪富裕層インバウンドアドバイザーとして自治体の富裕層インバウンド戦略に携わった経験などを活かし、自治体を対象とした富裕層インバウンド戦略サポートに力を入れています。まずは下記よりお問い合わせください。

お問い合わせ・ご相談はこちら

関連記事

  1. 外国人視点で見る日本の富裕層向けホテルの課題

  2. 小型航空機の活用で地方へ外国人富裕層旅行客を呼び込める可能性は高まるか

  3. JTB、富裕層向け旅行会社アバクロンビー&ケントと業務提携で訪日旅行業務を強化

  4. 富裕層ビジネス月例研究会(Monthly HighNetWorth)

  5. 加速する富裕層囲い込み戦略

  6. 愛知県、外国人富裕層の医療ツーリズム促進に向けた海外PR事業を推進